西山講師からのメッセージ
クリーニング業こそ総合力が要求される。信頼される業界を目指しましょう。
私は、大阪の町中のクリーニング店3代目としてこの業に携わってきました。その中で、特にクリーニング事故が発生したときに、「我が業界は何と消費者から信頼されていないのか」という事を痛感して参りました。
多くのクリーニング事故は、クリーニングした後に発生(表面化)します。この事が、消費者に「クリーニング処理に原因がある」と疑わせる大きな要因ですが、充分な事故原因究明や消費者に対する適切な説明ができず、仮に商品に問題があると説明しても消費者は有名ブランド品に絶大な信用を置き、消費者のクリーニングに対する疑いを払拭することはなかなかできません。
これは、ひとえに我々業界の消費者に対する「対応のまずさ」「情報提供・啓発活動を怠ってきた」こと、そして「値引き競争」「実体の伴わない付加価値競争」に終始し、本当に大切なことを見失ってきたツケに他なりません。
その結果、ここ十数年右肩下がりを続けた我が業界の総売り上げは、1994年のピーク時の半分となり、さらに石油価格高騰の影響で大変な局面を迎えており、まさに我々の経営戦略に大きな転換を迫られている時と言えます。
その大きな転換とは、ますます多様化する消費者の価値観に対応した「新たな価値の提供」ではないでしょうか。言葉で言うのは簡単ですが、その「新たな価値」を生み出すのは並大抵ではありません。そこには深い商品知識に裏打ちされた確かな技術力と顧客対応力をベースに持っておかないと、うわべだけのものとなってしまい、消費者には簡単に見破られてしまいます。
つまり、単なる職人の自己満足のような技術力だけではダメ、営業スキルばかりではダメで、我々が扱う洗濯物に対する深い知識(繊維・染色・縫製・加工など)、最新のファッション衣料に関する知識、消費者対応、法律的な知識、そして説明責任を果たすための「説明技術」など、繊維関連業界の中では、最も広範囲の分野における総合的な知識と技術力を要求されるのが、我がクリーニング業界なのです。
当会は、クリーニング業者として備えておくべき総合力を身につけるためのカリキュラムを整備し、資料を充実させたプログラムで、皆さんの問題を解決させ、クリーニング業界の業格を向上させるため、頑張っていきます。
自店を変えたい、業界を変えたいという皆さんの入会、心よりお待ちしております。
にしやままこと
クリーニング師
繊維製品品質管理士(TES)
1960年大阪市港区生まれ。26歳の頃、家業であるクリーニング店を継ぐ。
大阪府クリーニング生活衛生同業組合青年部員として活動中、当時の大阪府クリーニング研究所の橋本治道先生に師事し、クリーニング技術全般(特にドライクリーニング技術)、事故防止、事故解析を学ぶ。
2001年秋、業界初の事故事例集CD「失敗に学ぶ」を橋本先生と作成(大阪府組合制作・発売)。2001年秋、橋本先生とともにクリーニング事故防止研究所(Your Labo!)を設立し、そこで塩飽先生と出会う。
2002年11月、同研究所制作でクレーム解析資料集CD「クリーニングトラブルで泣き寝入りをしない」を全国ドライクリーニング新聞社から発売。
2003年秋、TES資格取得。
2004年、大阪繊維商品めんてなんす研究会に入会。
現在に至る。